document

東京を巡る対談 月一更新

月船さらら(女優)× 平本正宏 対談 リズムを飛び越えた雑多な街、その或る姿

 

<演劇に似た作曲>

月船 ある演出家の話では、演出テクニックとして、観客がひとりの登場人物に感情移入する前に、わざと場面を変えたりするそうです。

 

    けれど、演じる側にいる私は逆で、感情が頂上に行き着いていなきゃ駄目だから、そういう意味で、作り手側との生理の違いを感じます。

平本 演出家と役者の関係って、作曲のなかでいうと何に当てはまるのかと考えることがあります。作曲するというのは、ある種の演出でもあるわけで。

月船 わかります。つまり、平本さんが街で「選ん」で、収録した音は、役者みたいなものだよね。録ってきた音(=役者)をどう使うかというのは、演出家の仕事と同じことなんだと思う。役者の顔のどこを拾うか、どの動きを追うか、という映像作家の作業とまったく同じ。そういう意味で、役者としての私は、演出家にとってのパーツだと思っています。

    そして、平本さんの作曲の仕方は、とても演劇に近いんだなと思う。

平本 なるほど。ひとりで演劇をやってるようなものなんですね(笑)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10