無良崇人(フィギュアスケーター)×平本正宏 対談 音楽を愛して止まないプロフィギュアスケーター

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無良崇人×平本正宏

収録日:2018年9月3日

収録地:e☆イヤホン秋葉原店

ゲストオーガナイザー:佐藤峻一(株式会社Sports SNACKS)

撮影:moco

編集:矢本祥子

〈かなりのイヤホンマニアなんです〉

平本 今日はプロフィギュアスケーターの無良崇人さんとの対談なのですが、何よりもまずこの場所ですね。撮影場所として選んで頂いた秋葉原のe-イヤホンさん、対談場所もご提供頂き、本当にありがとうございます。先程無良さんとお店を一緒に回ったのですが、いやー面白い(笑)

僕も沢山のシンセサイザーや音響機器を使って作曲をしているので、所謂機材というものは全般的に興味があるのですが、このe-イヤホンさんはヤバいですね。仕事でヘッドフォンは使うのですが、日常生活の中でイヤホンを使って音楽を聴くことを耳のためもあって意図的にしないので、イヤホンには詳しくありません。でも、このe-イヤホンさんの品揃えを見るとあっという間にのめり込んでしまいそうな気がします。

無良 今イヤホンに関してはe-イヤホンさんに行けば自分の好みに合ったものが絶対にあるくらい種類が豊富になってきています。e-イヤホンさんではイヤホンが好きな方はとことんハマる状態になってきていますね。

平本 今日お会いする前にネットで無良さんについて色々と調べていましたら、イヤホンがお好きだとwikipediaか何かに書かれていて、どういう感じなのかと思っていましたが、かなりマニアック(笑)先程も店内ご一緒したときに、もう店員さんじゃないかと思えるくらいどの商品にもお詳しくて。しかも結構な種類、数のイヤホンをお持ちですよね?

無良 スケート仲間に僕のイヤホンについて、それいくら?と聞かれるときに15,6万くらいと答えると、えっ!?と驚かれます。一般の方だと目が点になりますよね。

平本 そうだと思います(笑)でも、確かに高価な商品は音もすごくよかったです。ちょっとイヤホンの世界を見直さなくてはいけないなと思いました。

せっかくe-イヤホンさんをご紹介頂いたので、普段とは違う展開ですが、まずは無良さんにイヤホンの魅力についてお聞きしたいと思います。

一番最初にイヤホンにのめりこんだきっかけはいつごろだったのでしょうか?
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無良 もともとiPodが流行り始める以前からMDプレーヤー等で音楽を聴いたりしていて、ウォークマンからiPodへ代わり始めた頃に色々な種類のイヤホンが出始めたんです。
当時はアメリカのSHURE(シュア)530というイヤホンを使っていました。当時ではそれがハイエンドで5万円くらいでしたね。

それから色々なイヤホンを聴き比べてみたら、何だこれ!という具合にハマり始め、それと同時にソニーやオーディオテクニカなどのメーカーからイヤホンがどんどん作られてきたんです。

平本 無良さんがハマっていった時期とイヤホンが発展し始めた時期が、タイミングとして重なったんですね。

無良 そうなんです。ただ、e-イヤホン秋葉原店に通い始めたのは3年前くらいで、それ以前は、ビックカメラとかでイヤホンを買うしかありませんでした。一番最初に買ったそのSHURE 530もビックカメラで買いました。

スケート仲間の羽生くんがもともとe-イヤホンさんに通っていて、彼にここを紹介してもらって知りました。

平本 その頃のイヤホンのクオリティは今思うといかがでしたか?

無良 当時は先ほど話したSHUREの530とUEというメーカーのものがハイエンドと言われていました。その下のクオリティになると高くて2万円くらいになっていましたね。その当時で2万円のものというのは今作られている製品の5千円くらいのものの質と同じだと思います。今は技術が進み、質がどんどん上がってきていますし、イヤホンのユニットも進歩してきていますので、安いイヤホンでもちゃんと使えるんですよね。

平本 確かにそう思います。大学生の頃から作曲の仕事をし始めたのですが、当時緊急で音をチェックしなくてはいけないタイミングがあって1000円か2000円のものを近くの電気店で買って使ったら全然音がよくない。これはダメだと思ってそのときはイヤホンの評価は下がってしまいました。でも、今同じ値段のものを買ってみると結構聴けるんですよね。もちろんすごくいい音かと聞かれたらそうではないけど、でもあのときの音質から比べると格段に上がっている。このボトムアップには技術の向上を感じました。

無良さんはそういったイヤホン進化の流れに接してきたわけですね。

無良 そうかもしれないですね(笑)。唯一レコードだけが被ってないかもしれないです。スケートをやり始めた頃の音源はカセットテープを使って聞いていたんです。カセットからMDに変わり、デジタルへと変化を追っていってはいますね。

平本 無良さんの前の世代の人はレコードをつかってスケートをしていたのですか?

無良 そうですね。オープンリールです。

平本 オープンリール!でも、確かにフィギュアの音楽は結構編集されているからオープンリールでないと編集はできないのか。ということは、その当時はテープを細かく切っていたということですか?

無良 そうです(笑)。今なら全部パソコンで処理できるので変わりましたね。僕がスケートをやり始めた頃はカセットテープに曲をダビングして使っていました。今考えたら当時すごい労力を使っていたんだなって思います。父がスケートをしていた頃はDENONの大きいアンプやスピーカーを使ってやっていましたし。

平本 そうするとそもそもお父様がスケートをされていたから、無良さんは子供の頃から身の回りにオーディオ機器がある環境にいたわけですね。オーディオ機器は身近なものだった。

無良 スケート音楽で使うのは、オペラ座の怪人であったり、アイルランド民謡のバカンスであったりミュージカル系の音楽が多かったりするのですが、そういう音楽を、家にある父のアンプで聴くと、すごい迫力があるんですよ。すごい!と感じていたのは今でも記憶に残っています。

平本 その体験は大きい気がします。耳ってやはりいい音を知れば、いい音を求める耳に育つと思います。僕は母親がどこかで教えてもらったらしく、小さい頃それなりのオーディオ環境ですがドビュッシーをかなり聴かされていたみたいなんです、特に「牧神の午後への前奏曲」を。それが直接作曲家への道しるべになったわけではないと思いますが、でもオーケストラやピアノの音が好き、親しみがあるという感覚は物心ついたときには体の中に定着していました。

無良さんは小さい頃からお父様の機材でいい音を聞く、いい音を求める意識が自然と育ったのではないでしょうか。イヤホンの魅力にハマったり、イヤホンの変化を楽しむことの原点がそこにあるのではと思いました。

お父様もイヤホンマニアだったりするのでしょうか?

無良 父にはその感覚は全然なく、特に詳しいわけでもないですね。父はアナログで育ってきたので、スケートで使う音楽の編集も編集をするアシスタントの先生に任せています。


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