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東京を巡る対談 月一更新

太田垣悠(ダンサー)× 平本正宏 対談 阿佐ヶ谷に立つ表現者の客観視

<窮屈さ>

平本 情報過多についてだけど、このまえ行ってきたって言っていた北京はどうだった? イメージとして結構、騒音が強い感じがするけど。

太田垣 北京、うるさいよ。でも、人の声が、なんだよね。どこに行っても人が怒鳴ったり、歌ったり、笑ったり。

平本 人の声ってなると、東京とはうるささの種類が違うよね?

太田垣 違います。

平本 バレエ団の公演とかで世界中を回っているけど、そのなかでもうるさかったのはどこでしたか。ランク付けすると。

太田垣 ニューヨーク。でも、東京がナンバーワンだよ。

ただ、東京には人の声がないんだよ。電車に乗ってても、客観的に見るとちょっと不気味だし緊張感あるよね。

平本 不思議なのは、人の声はしないくせに、妙に街がうるさく感じられること。ざわついているというか、静寂を拒むような感じが街の性質にあると思うんだよ。

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