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東京を巡る対談 月一更新

駒井知会(弁護士)×平本正宏 対談 人の人生を変えていく為の難民支援

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<皆が幸せに暮らせる社会を>

平本 今日お話しして下さった話は、あまり表には出ていないけど、ものすごく深刻で重大な問題です。今日の対談が実現しなかったらここまで深く知ることは出来ませんでした。本当に良かったです。

駒井 これからは東京にも外国出身の方、外国につながる方々がどんどん増えていくので、難民に限らず、皆が幸せに暮らしていけるような社会になってほしいです。

平本 そうなると本当に良いですね。

駒井 はい。私のお客様は、9割が外国籍の方々ですが、多くの方々が、非常にストレートに感謝の言葉を口にして下さいます。難民の方々と向き合う仕事、オーバーステイヤー等、在留資格のない方々に在留資格が得られるよう支援させていただく仕事、日本の方や外国の方の離婚や相続などの家事案件、いろいろお仕事させていただく中で、依頼者の方の人生のこれからを、少しでも明るい方向に変えていくサポートが出来たという思いを実感できるとき、それがいちばん幸せなときです。また、入管収容施設に行き、被収容者の方々に面会させていただくことも多いのですが、後ほど身体解放された元被収容者の方に「あなたの一言があったから私は生きていくことが出来た」と言われたりすると、心底じぃんときますね。

最近は、日本の難民問題をテーマに、大学等で講演に呼んでいただいたり、弁護士による入管実務などについて、全国のあちらこちらの弁護士会に講師で呼んでいただく機会も増えました。大学の非常勤講師として、国際人権法や国際交流論などで講座を持つこともあります。講演や講義の中で、日本で苦労している難民認定申請者たち・或いはその他の外国籍・無国籍の方々の状況を積極的に伝えていきたいと思っています。

平本 そういう経験をされて、更に活動を広げられている。一所懸命生きようとすることには、国籍も職業も年齢も性別も関係ありません。沢山の人の思いが繫がることを切に願います。

最後に駒井さんが神保町を選ばれた理由をお聞きしたいと思います。

駒井 そうですね。ここ神保町は、学生時代の思い出の詰まった街です。というのも、中学校、高校時代が、神保町に近い水道橋にあったので(私立桜蔭学園中学・高校)、毎週土曜日に学校を終えた後、本屋を回るのが、私のいちばん好きな時間でした。今は横浜に住んでいますが、やはり、「神保町」が、真っ先に浮かぶ、いちばん大好きな「東京」です。古書店街・喫茶店・カレー屋さん…神保町の魅力は尽きないですね。ほんと、好き過ぎます(笑)。

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平本 中学校、高校時代に時間を忘れて自分の時間を楽しまれていたのですね。大人になると食事がおいしいところも知るようになりますし、なおさら愛着が湧いてきますよね。

今日は本当にいい話をお聞きすることが出来ました。

ありがとうございました!


駒井 知絵  / Chie Komai

東京大学教養学部教養学科第三(国際関係論)卒
東京大学大学院法学政治学研究科修士課程卒(法学修士)
University of Oxford, Queen Elizabeth House, Refugee Study Programme(修士課程)卒
(Master of Studies in Forced Migration)
London School of Economics and Political Science 法学修士課程卒(LLM)

2005年        司法試験合格
2006年  4月 最高裁判所司法研修所入所(第60期司法修習生)
2007年10月 横浜弁護士会にて弁護士登録 小長井雅晴法律事務所入所
2013年  4月 マイルストーン総合法律事務所入所

撮影:moco http://www.moco-photo.com/

編集:矢本祥子

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