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東京を巡る対談 月一更新

旬の東京が織り込まれた音楽を リラックスした空間で楽しんで

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世界のどこの音と作るかで生まれる音楽は無限に広がる

H:このプロジェクト、たぶん扱う都市や場所が変わるとピアノ曲も大きく影響されると思うんです。

だから、東京をスタートにして、色々な所の音を扱ってみたいと思っています。

例えば、同じ都市でもニューヨークやパリ、ロンドンなどでは全然違う曲が生まれると思いますし、東南アジアや南米、アラブなどを扱えたら、時間感覚すら変わる気がします、1曲20分とか。

今回のアルバムは1曲大体、4~7分ですがこれも東京という都市の時間感覚なのかなとも思っているので。

・もしかしたら、世界でもっともせかせかした都市のひとつが東京かもしれないですね!そうすると各曲の長さに納得です。TOKYOでは身近な電車のノイズがとても巧に活用されているので、次回作以降は、個人的にはそれぞれの都市の特長が出るいろんな交通機関のノイズを活かした作品に(勝手に)期待大です。

H:次に「東京」をテーマに同じ形式で行くとしたら、どうするんでしょうね。プライベートな空間はこの「TOKYO PIANO」でやってしまったので、そうですね、考えます(笑)

・いつTP制作の構想を考え着いたのでしょうか、具体的な年月は?

H:1でも回答しましたが、2016年末~2017年頭にかけてが大きなキッカケになり、具体的なスタイルが思いついたのは2017年の11月くらいでしょうか。それまで色々ピアノを使って実験していましたが、これで行こうとビシッと決まったのはそれくらいかと。

・いろいろなピアノの種類から今回のモノを選択したいちばんの理由が知りたいです!ジャケ画像をみると素人目には珍しそうなピアノにみえます。
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H:あれは自宅にある普通のアップライトピアノです。
今回ピアノの内部の音を際立たせるために、蓋を外してレコーディングや撮影をしました。

蓋を外したところってなかなか見ないので特殊に見えるかもしれませんが、どのアップライトピアノも蓋を外せて、外すとああいう中身がお目見えします。

・そういえば、今はない実家にアップライトのピアノあったな(笑)

H:たぶん調律師さんが来たときにはこの姿になっていたかと。

・TPを制作するにあたり、何かモデルにした楽曲やモノ、コトなどはありますか?

H:モデルにしたものは特にありませんが、最近のヨーロッパ映画の音楽の影響はあるんじゃないかと思っています。その根底にはヨーロッパの映画の音楽を早く作りたいという気持ちも大きいのではないかと。

・そうすると、次回作の第一候補はヨーロッパになりそうですね!特に気になっている都市はどこかありますか?ちなみにヨーロッパの作曲家でいちばん好きなヒトっていますか?

H:それこそ気になっている都市は沢山ありますが、北欧と東欧の都市は特に気になっています。具体的には、ヘルシンキやブダペストあたり。パリやローマ、ロンドンなどはもちろんですが、東欧の都市でどんな音が録れるのか、それに対してどういう曲を作るのか、未知なので尚更惹かれます。

ヨーロッパの作曲家は好きな人がいすぎて書ききれません(笑)ただ、バッハからジェイムス・ブレイクまで好きな作曲家は沢山いますが、人が好きというよりはその人のこの作品が好きというという感じです。やっぱりどんな人でも駄作やあまりよくない作品はありますから、闇雲にその作曲家ならどの作品でも評価ということはしていません。

・北欧や東欧はいいですね。ヘルシンキやブダペストはぼくも行ったことなく、後者はあのモルダウ川の音楽がまっさきに浮かびました。

なるほど、書籍だとよく著者買いってあるけど、音楽は作曲家買いってわけにはいかないのね(笑)

H:好きな作曲家の作品はどれも好印象という人は多いと思います。ここは人それぞれじゃないかな、と。ただ、1人の人に心酔できると、もはや作曲する自分という存在は必要なくなると思うんです。そういう人がいないから作曲をしているんだと思います。

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