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東京を巡る対談 月一更新

旬の東京が織り込まれた音楽を リラックスした空間で楽しんで

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30曲から厳選した曲が偶然並んだ順にタイトルを付けていった

・なぜTPは、楽曲順のストーリーにしたのでしょうか?

H:これはほとんど偶然の産物なんです。

元々「TOKYO PIANO」のためにレコーディングした曲が30曲ほどあり、その曲のうちどれを収録するか考えていました。

そこで全30曲をコンピューターで並べて、吟味して、いらない曲を削除していったんです。それで残った16曲をどういう順に並べたらいいか、考えたのですが、そのとき偶然並んだ曲順がよく、ほとんどそのまま採用しました。1曲目はどうしても「TOKYO Ear」という曲にしたかったので、そこだけ少し変えて、あとはそのまま。

16曲で合計100分近くあるので緩急が難しいのですが、この曲順なら飽きずに楽しめるなと。

曲のタイトルは、その完成された曲順を聴きながら考えています。

この曲順だと何かストーリー的な背景を感じられたので、そのストーリーを少し意識しつつ。「TOKYO Ears」ではじまり、最後に「TOKYO Lost」「TOKYO Future」「Keeping on TOKYO」という流れで締めくくるのは、曲調はもちろんですが、タイトルの流れも意識しました。

・わぉ、TPのためにもともと30曲もレコーディング済みだったのですね!

削除されたいらない曲について、よかったら、それらを削除したいちばんの判断基準について聞かせてください。曲順ありきで曲のタイトルが決められたことはとても興味深いです。普通に考えるとこの曲は何、あの曲は何、と名前ありきで曲順を決めるように思いがちですが、そのあたりの先入観を見事に破るのはひらもんならではだと思います!

ちなみに中間の曲のタイトル決めに悩んだりしなかったですか?もしあれば、いちばん大変だったことをお聞かせください。

H:判断基準は、似たような曲が他にもあること、その似た曲同士で優劣をつけたときに劣ると判断したことが大きいです。

タイトル決めは、いつもあまり悩まないんです。今回は”TOKYO”というフレーズが必ず入ったタイトルと、全く入らないタイトルをそれぞれの曲で付けて、どちらにしようか選びました。結果、全曲”TOKYO”がついた方が伝わりやすいと思い、このタイトルになりました。

・劣る曲の基準について、深堀りしたかったのですが、おそらく感覚的な部分が大きくて他人が理解するには、たとえば具体的にある曲とある曲を実際に聴き比べると理解できそうな気がするので、またの機会にチャレンジさせてください!

H:そうですね、この削除した曲を判断するスピードは今回はとても早かったんです。そのため、この曲は外すか外さないかと悩むことが少なかった分、外した曲への愛着がイマイチ無く(笑)、その基準への深堀は自分でもできていません。残った曲がいいのでいいのかなと。聞き比べはしたら分かるかもしれませんが、残った曲には自分にとっての驚きが多かったことは揺るぎない感覚としてあります。

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