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東京を巡る対談 月一更新

野村佑香(女優)×平本正宏 対談 子役から女優、そして母への軌跡

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<女優業を休業してテレアポやパン屋でアルバイト>

平本 じゃあ、大学に通いながら舞台をやっていたのですか?

野村 その19歳の時の舞台が結構大きなもので、そのために授業を休んでいたら大学3年になっても1限の授業をとらないと4年生になれないくらいになってしまって。そういったことで考えることもあり、20の時に立ったパルコ劇場での舞台を最後に女優業を一時休むことにしました。大学の同級生は皆就職の時期でもあるし、私も立ち止まる時期かなって思い、きっぱり2年間休みました。

平本 その時期はどう過ごされていました?

野村 普通にバイトとかもしていましたよ。テレアポのバイトは一ヶ月しか続かなかったな。あとパン屋さんでバイトしたり、友達のカフェでバイトさせてもらったり。みんな高校生の時に履歴書を作っていたんだなーと思って、みんなすごいなー!って感心しました。

平本 本当に普通のバイトをしていたんですね。その行動力いいですね。

大学を卒業してからはまた仕事に復帰して?

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野村 仕事を休んでいる時期になぜか知らない間に、受けてもいないのに野村佑香女子アナに合格というのがネットで流れていたの。家まで週刊誌の取材に来られて、友達からはお祝いのメッセージが来るしでネットの怖さを知りました。お母さんは「それもいいかもしれないね」なんて話していましたけど(笑)そんなこともあって、それまではお仕事を頂けていたけれど、自分からお仕事をさせて下さいという思いやハングリー精神が芽生えて仕事復帰しました。

平本 お仕事を休んで大学に通っていた間に、何か変化はありましたか?

野村 やはりちゃんと立ち止って、いろいろな経験が出来たというのは大きかったです。今まではお仕事に対して甘えていたところがあったんだなということに気付けたのはよかった。今はこの仕事を長く続けることが重要かなと思っています。

平本 やっぱり、家庭であったり、友達であったり、学校であったりと環境にとても恵まれていたのですね。

野村 恵まれていたと思います。忙しい時も、「怪奇倶楽部」の大人のスタッフさん達も変に子供扱いをしなかったし、個人としてちゃんと認めてくれていたから、とてもありがたかったです。

平本 僕も今年のはじめに、住んでいる地域の中学校と母校の高校に呼ばれて、仕事について話す機会があったのだけど、教える側と言う立場は完全にやめて、対等に、敬語を使いながら接しようと思い、行ってきたんです。相手はまだ13歳だったり、16歳だったりするのだけど、子供だと思わないで、対等に接する方が伝えたいことが届くのではないかと思いました。

野村 そうだと思います。親ではなくて、他の大人にそう接してもらうということはいいことだと思う。子供達も、この人子供扱いしているなというのは分かりますからね。実は今でも忘年会か新年会で「怪奇倶楽部」のスタッフさん達とは必ず年に一回会っているんです。

平本 わあ、素敵ですね!

野村 スタッフの方も当時は若手で、はじめて任された作品が「怪奇倶楽部」という人も多くて、今でも大切な作品になっているみたいで。

平本 本当にいい時期に出会ったチームだったんですね。

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